襲撃

 今日は9月23日。「秋分の日」だ。
 人は皆この祝日を最大限に有効活用しようと、買い物に、デートに、遊ぶに出かける。まだまだ残暑のこの時期の太陽は、人に汗をかかせ、服を濡らす。
僕はキャップの部分を指で挟むようにして自販機で買ったペットボトルを持って歩いている。空は恨めしいほどに快晴。蝉も鳴いている。
 今僕は今日の昼飯の買い出し。子供達の分を賄うには相当な量の材料がいるから、買い出しは3回に分割して行う。今までは僕か丹波さんが家の警備をして残った一人とタケオが行っていたのだが、そのタケオが卒業した今、買い出しは一人でやることになった。
 献立を考えつつ歩いていると、後ろに違和感を感じた。ばれないように後ろを盗み見る。
 数ヶ月前に見た黒い服、手に持つのはマシンガン。
試験生だ。
僕は気づいていない振りをしながら大通りから細めの通りに進み、さらにそこを外れた小道へと曲がる。