受験手続き
[PR]下半身ダイエット人気スパッツ:履いて寝るだけ!効果を実感してください
受験手続き
14歳の誕生日に僕達の両親が消えた。
父はアル中で母は他の男と不倫していた。両親の喧嘩に関しては僕等は慣れていた。僕が産まれた時点でもう繰り返されていたのだから慣れでもしないとやっていけなかった。彼等は借金もしていて、よく借金取りにドアベルも鳴らされた。それもすぐに慣れた。逆にその中ですさんでいく心をどうにかしようと、幼い頃から家の外ではどんどん人に気を遣って優しく接しようとしてきた。
ある朝起きると既に両親はいなかった。借金取りから逃げたのだろうか。まさかあの2人が一緒にいるとは思えないが、14年も喧嘩しながら一緒に暮らしていたということはそれなりに愛情でもあったのだろうか。それももう逃げた後では確かめようもない。
僕等の手元には家具と、到底正攻法で返せるような額でない借金が残った。しかし、その中でも僕と僕の10歳の弟・ユーヤは何とかやりくりして暮らしていた。でもそんな生活が続くのも数ヶ月が限界だった。借金取りに追われもう後のない僕は、SPASに入団することに決めた。
SPAS。2年前から施行された学生警察制度の略称である。有能な若者を集めるための制度として作られたSPASは、実際なかなかの功績を挙げていた。しかし、市民のSPASを見る目は恐怖である。その原因は「入隊試験」にある。入隊志願者は役所に登録してから一年間は「研修生」となり、自分を殺すためにやってくる「試験生」から逃げる事になる。その「試験生」による『研修生狩り』は凄惨なもので、しばしば周りの住人が巻き沿いを食うのだ。もちろん「試験生」は必死で逃げなければならず死ぬことも珍しくはない。それでも多額の金と、様々な特権のために志願するものは増えている。
僕は色々な所からさらに借金して金を作り、その金で様々な人から一年半の間、近接格闘を学んだ。どうやら僕には素質があったらしく、すぐにマスターしていった。
そして今、僕はSPAS本部のビルの中にいる。まさに今、入隊志願するところなのだ。
「あの〜・・・・」
僕は受付にいる栗色の髪の毛の女性に声をかける。
「あ、入隊希望ですか?」
彼女がにこやかに笑いかける。
「あ、はい」
僕はうなずく。
「ではここに、お名前と年齢をご記入下さい」
と、紙とボールペンを差し出してくる。
・・・なぜ住所や電話番号を聞かないのかは聞かないでおこう・・・。
僕が自分の名前と年齢を書いて女性に出すと彼女は確認し、機械に通す。すると僕の名前が入ったカードが出てくる。
「これが試験生のカードになります。紛失、破損しないように注意して下さい。試験生にも武器の携帯が許されますが、何か必要なものはありませんか?」
「あ、銃が欲しいです。」
「かしこまりました。では4番の部屋に行って下さい」
彼女の言う通りに4番とかかれたドアを開けると、そこは大きな部屋で、棚がいくつも並べられていた。一瞬本屋かと思うその棚には様々な銃器が置かれてあった。実用的なマシンガンにスナイパーライフルから使い道の分からないような装飾のナイフまで様々だ。ご大層にガトリング砲まで置いてある。棚の下の引き出しを開けるとそれぞれの銃器に対応したマガジンと弾薬が揃っている。
僕はその中からモーゼルM712を取った。ドイツ製のハンドガンだが、状況に合わせてフルオートにもなるタイプの銃だ。訓練の始めにその機能に惹かれて手に取ってから訓練中もよくこれを使っていたので、自然に手が動いたのだ。
取りあえずそれを僕はホルスターを取り付けてモーゼルを納め、他にいいのは無いか探した。
しばらくして結局逃げるのに武装はそんなに必要ないと思ったので、用意していた鞄の中に弾薬とグレネードを入れて、部屋を出ようとする。その時部屋に入ってきた人とすれ違いざまに肩が当たってしまったので、「ごめんなさい」と言ったがまるで僕の事など見えないように部屋の奥へと消えていった。
・・・・愛想わるいなぁ・・
そう思いながら、さっきの受付の女性に声をかける。
「かしこまりました。以上で手続きは終了です。試験開始は今から24時間後から開始になります。では夜木様、頑張って下さいね。」
と、彼女は輝くほど美しい笑顔を向けてきた。
とにかく、あと24時間で試験開始なのだ。辛いものだということはよく聞いている。しかし、これから続く1年の辛さよりも、その後の弟との幸せな時間を想像して僕は嬉しくなった。弟と楽しく暮らせる。それだけで今までの訓練も報われるのだ。こんなに嬉しいこともない。
僕は1年の逃走の旅の為の支度をするために家に向かって足を動かした。
[PR]背中ニキビケア:29日間でスベスベ背中の秘密