新報




同僚が新聞*をよこす。
もう既に読んだが、もう一度読んだ。
「何度も読んだが、これはどうなんだ?」
「どうって上原、化学課から仕入れた話じゃあセルゲンガラード*マルバーニウム*はいい金属だそうだ。」
今、叢雲社ではこの話を至るところで耳に挟む。
「(光)ファイバーのような情報網だな。で、いいってどういいんだ?」
「なにしか硬い金属らしい。」
「ほう、素材になるわけだ。」
沢井は頷く。上原―上原春樹にはいろいろと頭の中にアイデアが浮いてきた。
新しい何かが造れる。
叢雲社を一躍有名にした大剣"Fantom*"はほぼ彼が設計したに等しかった。
「化学課に行ってくるよ。」
沢井は笑顔で見送った。